願わくば、みかんの花咲く里で

間もなく80歳。笑いながら、怒りながら、もしかしたらべそかきながら、自分を励まして生きていく記録

口ひげ生やしたら、もうオシマイ

 友だちの中に、すごくおしゃれな人がいる。こういう人は、日ごろ考えていることからして違う。例えば、彼女は私を同類だと思うらしく、何かの集まりで隣に座ったりすると、こそっと言ったりした。

🥰:ほら、まだ「春先」って言われるちょっと前に、先取りして、明るい色の

  パンツなんか履くといいじゃない。そう思わない?

 私はそんなこと、考えたことがなかった。私のお洒落は、時期になってその時期のいいものを身に着ける、ちょっと新しいものを身に着ける、その程度のことだった。

 ところがその彼女に、ある日気が付いたら、うっすらとヒゲが生えていた😥

その日も隣に座ったので、光線の加減でしっかり見えたのだったが、

鼻の下にうっすらとヒゲがあるではないか!

これはいけません!

 実は、私は40代のころ、ふと通りかかった理髪店に「女性の顔そりエステ」という看板があるのを見つけて、月に2回くらい、ここに通うようになった。今ではあちこちで「女性の顔そりエステ」の看板が見られるが、その頃はめずらしかった。

 しかし、月2が、だんだん少なくなって、月1になり、最近は

「もういい年!どっちから見ても、もうどうしようもない年寄り顔だわね~😓

 抵抗したってもうダメ! そろそろエステは卒業しようか」

と考えたりする。

でも、そのたびに彼女の横顔を思い出し(最近、彼女は会合に出てこなくなった)、

ああ、だめだめ! 

 月1の顔そりエステと、月1の美容院は、私の最低のおしゃれ。

 口ひげ生やしたら、もうオシマイ

と、自分を叱咤激励しているのである。